株式会社田代工務店のコラムページ

住まいの耐久性/リフォーム・リノベ・リビルド

木造住宅の寿命はどれくらい?


一般的には、木造住宅の寿命は22年とか30年だと言われます。実際はもっと長持ちするのですが、この数字は一体何なのでしょう。

まず、『22年』は、法律で定められた減価償却期間の耐用年数です。税制上決められた期間のため、現実に即した年数ではありません。
耐用年数が過ぎると税務上の資産価値がゼロになり、固定資産税は当初の20%程度になります。

『30年』は、解体された住宅の平均寿命が30年であることから言われています。
この中には、寿命以外の理由で解体されたものも多く含まれています。
例えば、まだ新しいのに更地にして売ったり、家族構成が変わり建て替えるため、立ち退きなどで解体されたお宅も含まれているため、短めの結果となります。

実際の耐用年数は、適切に点検とメンテナンスを行えば、30~80年程度の寿命があります。

木造住宅の最大の弱点は
【水とシロアリ】です。


昔の石場建て※1は、地面すれすれに柱が立っているので、地面の湿気により腐敗しやすく、シロアリの被害も受けやすいです。

コンクリートの基礎立上りがあるお宅でも、玄関・勝手口の左右の柱や浴室入口の柱などは湿気やすいので注意が必要です。

また、雨漏りを放置しておくと桁、梁が腐敗する原因となります。
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田代工務店では、床下の土台、大引にはシロアリに喰われにくく腐りにくい米ヒバを使用して薬剤処理は行っていません。

昔は立派な家の屋根の谷や軒樋には銅板を良く使いました。しかし、最近の酸性雨の影響で、銅板の雨たれが落ちる所に穴が開いてしまい、雨漏りの原因となります。
屋根の谷は一番の弱点ですので、シッカリと防水ルーフィングを施工している場合が殆どですから、銅板に穴が開いていても、雨はルーフィングで止まっているケースもあります。

日ごろから点検とメンテナンスを行って、シロアリや腐敗の被害を防ぐと、長く住むことができます。

※1石場建て:コンクリートの基礎がなく、地面に叩き込まれた間知石の上に柱石と延石を敷設しその上に柱を建てる建て方

長期優良住宅とは?


長期優良住宅とは、「長く良好な状態で住み続けるための措置を講じた性能の高い住宅」を指し、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づき認定されます。

長期優良住宅に認定されると、税金の軽減や住宅ローンの金利優遇、地震保険料の割引などのメリットがあります。
ただし、入居後も定期的な点検とメンテナンスが必要になります。

長期優良住宅認定制度の概要→PDFファイルを表示

リフォーム/リノベーション/リビルドの違い

住まいについて調べると
「リフォーム」や「リノベーション」という言葉をよく目にしますよね。
その他にもイロイロあって似たような感じですが
次のような違いがあります。

【リフォーム】

老朽化したり傷んで新築時からマイナスになった部分を元の状態(±0)に戻すことを言います。
例えば、傷んだ壁の塗り替え、畳の取り替え、キッチンやユニットバス設備の交換、外壁の塗り替えなどです。

浴室、洗面所をリフォームする際に躯体に断熱材を組込み、断熱性能をあげると『めっちゃ、暖かくなりました!』と、とても喜ばれます。

ここに注意!!
新築してから12~20年経つと、外装などのリフォームを行いたくなりますが、ほとんどの人が、『今は子供が大学生なので、そっちにお金がかかります。どうしよう⁉』となるので、心づもりしておきましょう。
・・・と言ってもなかなか計画通りには行きませんが・・・。
カラーベスト屋根をガルバリウム鋼板のカバー工法でリフォームしています。
ビニールクロスは室内の湿気により、ジョイントがめくれてきたので、貼り替えます。
FRP防水+笠木取替え+腰壁塗装でベランダの雨漏りを修理し、外側は腐朽部分を取除き修理しています。。
和式兼用トイレを洋式トイレにリフォームしました。

【リノベーション】


既存のものを改修して価値を高めることを言います。
例えば、キッチン、ダイニング、リビングの用途に分かれていた部屋を、ワンルームのLDKに作り替えることなどです。

新築した時は合法だったけれど、建築基準法が後で改正されて、既存不適格建築になった場合に、建築確認申請が要らないリノベーションを行うこともあります。
リビング+ダイニングキッチンを広いLDKにプラン変更。平天井を勾配天井に変更し、部屋を断熱化しました。

【フルリノベーション】

内装や壁をすべて取り払い骨組み状態のスケルトンにまで解体する『フルリノベーション』も可能です。

【断熱リノベーション】

屋根、外壁、床に断熱材を組込み、断熱性能を向上させる断熱リノベができます。

大きな家の場合、例えば1階だけ断熱したり、良く使うLDKと水回りだけ断熱する事も可能です。

【耐震リノベーション】

1981年に建築基準法が改正され、新耐震基準になりました。それ以前に建てられた家は筋違い量が少なく、基礎が弱いお宅が多いです。

耐震性をUPする場合、部分的にとても強力な耐震壁を設けると、地震力がそこに集中して基礎が破壊される恐れがあるので、全体的に少しずつ強度を増すことが良いと思います。

上部躯体が受けた地震力は最終的に基礎から地盤へ逃がさなければならないので、大幅に耐震性を上げたい場合はフルリノベで基礎の補強までしなければなりません。

【リビルド】

古い家を建て替えることを言います。

フルリノベをしたいけれど、シロアリの被害が大きい場合や、基礎が石場建ての場合、プラン変更のために構造に大きな負担がかかる場合は建て替えをお勧めする事があります。

【減築】

子供が独立したり、冠婚葬祭を自宅で行わなくなり、大きな家を持て余すケースが増えています。

高齢になってくるとお掃除も大変なので・・・、例えば2階建の家の2階だけを撤去して小さな平屋にすることもできます。

2階建を平屋にするだけで、地震、耐風による負荷が小さくなり耐震性が上がります。4号建築物(木造住宅)であれば、確認申請も不要ですし、固定資産税も安くなります。

人生100年時代を見据えて、どのように住み続けるか?


このまま住み続けて良いものか?リフォーム、リノベーション、リビルドを検討すべきか?
どれがよいかを判断するには、さまざまな要素が関係します。
屋根、外壁、基礎、躯体の傷みぐあいの調査も欠かせませんから、住まいに関する知識がないまま判断を行うことは困難です。
ここは、信頼できる専門家に相談することをおすすめします。

田代工務店では、65年間培ってきた豊富な経験と知識をベースに、お客様のご希望をうかがい建物調査を行ったうえで、ご希望に沿った最適なプランを提案させていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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