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STOP! 地球温暖化

暑くなる春秋、薄れる季節感 100年で激変 西日本で顕著、日本の四季に深刻な影響

(神戸新聞NEXT 2023/8/7 より引用)

 地球温暖化やヒートアイランド現象などを背景に、春と秋の平均気温が上昇し、季節の変化を感じにくくなっている。西日本で顕著で、気象庁が調べた主な都市の平均気温は、春(3~5月)は100年あたり2・4~3・5度、秋(9~11月)は同2・5~3・8度の上昇が見られた。気候変動が、日本の四季に深刻な影響をもたらしている。
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 平均気温の上昇幅は大阪が春=同2・8度、秋=同3・0度、福岡は春=同3・5度、秋=同3・8度-など。ただ、都市化によるヒートアイランド現象の影響は冬に強く出るため、冬も同1・7~3・0度上がっている。

 神戸地方気象台によると、姫路で春、秋ともに同3・0度上昇。特に3月の最高気温の平均で同5・2度、10月の最低気温で同3・8度上がっていた。今年3月下旬には、最高気温24・6度を記録し、3月の観測史上最高となった。

 同気象台は「3月から急に暑くなったり、12月に一気に寒くなったりと、季節が極端に変わるような傾向が見られる」と指摘する。

 一方、神戸は春が同1・8度、秋が同1・4度と、西日本の都市部の傾向は見られなかった。観測所が、気温の上がりにくい海沿いに移転した影響などが考えられるという。

 春や秋の気温上昇は、植物や農業などに影響を及ぼしている。神戸では、桜の開花が50年で5日早まっており、同気象台は「近年の温暖化の影響が顕著に表れている」と指摘。全国的には、秋の深まりが遅れ、カエデの紅葉時期も遅れているという。また、3月の急な気温上昇により、茶葉の生産地では、寒の戻りによる冷害リスクが高まるなどの影響が出ている。

 気候変動対策として、世界は産業革命前からの気温上昇を1・5度に抑えることを目指す。温暖化による気温上昇について、日本では都市化の影響が比較的小さいとみられる全国15地点で計測しており、100年あたり1・3度の上昇となっている。

 四季の変化を脅かす、春と秋の気温上昇。一方、猛暑日や熱帯夜が増加している夏はもはや、人々の暮らしにとって危険な季節となった。(石沢菜々子)

『なぜ?/未来はどうなるの?/どうしたらよいの?』

『なぜ?』・・・温暖化のしくみ

もともとの地球の平均気温は15℃前後でした。
温室効果ガスがゼロとすればマイナス19℃前後です。

産業活動が盛んになり、排出された温室効果ガスが熱を吸収して大気を暖めて温暖化が起こります。

地球がダウンジャケットを着ているような感じでしょうか。

『なぜ?』・・・昔と今

大気中の二酸化炭素濃度は、
1985年当時(私が27歳の時。自分の年齢を想像すると実感できますよ)は、340ppmだったのが、2020年には410ppmに上がっています。

『なぜ?』・・・原因ガスは?

原因となるガスは二酸化炭素が75%、メタンが18%、一酸化二窒素が4%、フロンが2%です。

二酸化炭素は化石燃料から発生するのが、年間約63億トン(炭素換算)です。自然吸収量の約31億トンをマイナスした、年間約32億トンが大気中に蓄積されて、濃度が上昇し続けています。

人間が生きてゆくために、化石燃料をゼロにすることは困難ですから、下のグラフにある、草地と農地も含めた森林減少由来の二酸化炭素を減少させると未来が見えてきます。

『なぜ?』・・・原因ガスの特徴

温暖化を引き起こす強さは、二酸化炭素を 1 とすると、メタンが25、一酸化二窒素が300、フロン類が1430~22800 などと、とんでもない強さです。

まず、二酸化炭素の削減を急がなければなりません。
クリックして詳しく見る メタンや代替フロン類はスグに力を発揮して急激な気温上昇を招きます。一酸化二窒素などは安定しているので長期にわたって力を発揮するから、どちらも二酸化炭素と同様に削減しなければなりません。

火力発電所などでアンモニアを混焼させると、二酸化炭素が削減できるので研究されています。

しかし、アンモニアは200~300気圧、500℃の環境で天然ガスの水素を反応させて生成され、莫大なエネルギーを使用しており、アンモニア混焼はカーボンフリーにはなりません。

家庭からのCO2排出量

家庭からの二酸化炭素の排出量は左図の通りですが、意外にも冷房からの排出量が少なく感じますね。

これは、冷房に使うエネルギーは電気だけですが、暖房と給湯やキッチンで使うエネルギーは電気を始めガス、石油(薪や炭は!?)も使用されているから冷房が少なく感じるだけだと思います。

電化製品の消費割合

電化製品の電力消費割合は左図のようになります。

オッ!と思うのは、冷蔵庫がたくさん電気を使用していますね。これは一年中休みなく働いているからだと思います。

食品をギューギュー詰めにすると効率がガクンと落ちるので、あまり買いだめしないようにしましょう。

昼間は電気ポットの電源を切ったり、ヒヤッと冷たいのを我慢して暖房便座をオフにしたりは簡単にできそうにう思えます。

『未来はどうなるの?』

地球規模で見ると上図のリスクが指摘され、国内では下図の影響が予測されています。

キュウリの旬は夏!!

最近、スーパーでは一年中きゅうりやトマトなどが販売され、野菜の旬が分からないほどになってきました。旬以外でも美味しい野菜はありますが、旬の食べ物を食べることは、その季節を健康にすごすために大切なことです。

旬の野菜は、価格が安くなり、栄養価は高くなります。旬の野菜を食べると、お財布にも体にも優しい上に四季を感じることができます。

突然、キュウリが登場しましたが・・・。
きゅうりは本来は夏野菜ですが、一年中流通させるために寒い時期でも加温ハウスで育てられます。夏の露地栽培の5倍ものエネルギーが使われます。

これを便利と考えるか?無駄と考えるか?
あなたならどうしますか?

フードマイレージ

左図はフードマイレージの比較表です。食品の重量×移動距離で表されます。
日本は食料自給率が低くてダントツですね。特に畜産と穀類・油糧種子がとびぬけています。
移動距離×量に比例して二酸化炭素の排出量も増加し、地球温暖化に悪影響を与えています。

解決方法は地産地消でしょう。なるべく近くで露地栽培された旬の野菜などを顔が見える人から購入したり、また自分で栽培するのも楽しいと思います。

世界的な電気不足にウクライナ侵攻が加わり、原料を輸入に頼る肥料の価格が暴騰しています。近い将来には肥料不足の影響で食糧危機が訪れるのではないかと危惧されています。

『ボーっと生きてんじゃねーよ!』って、どこかで聞いたような声が・・・。

私たちひとり一人にできることは、次のようなことが言われています。

-Think Global Act Locality-
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