株式会社田代工務店のコラムページ

森は命の源

森林が持っている多彩な機能

・CO2を吸収し、酸素を放出する
  ・CO2を吸収して成長し、炭素を貯留する。
  ・肥沃な土壌がおいしい水を生む
  ・肥沃な土壌が雨水を貯え、洪水を防ぐ
  ・肥沃な土壌が雨水を貯え、渇水を防ぐ
  ・肥沃な土壌が雨水を貯え、土砂崩れを防ぐ
  ・川や湖沼、海の生き物を育む
  ・田や畑に水を供給し作物を育む
  ・野生動物の生息地となる
  ・山菜やキノコを育む
  ・伐採されて、木材を供給する
  ・森林浴効果
  ・緑は何といっても目に優しい
  ・フィトンチッドの抗菌・防腐・精神安定などの効果
  ・マイナスイオンでリラックス
  ・風のそよぎ、小鳥のさえずりなどの1/fゆらぎ効果

森林は緑のダム / 樹木・森林が二酸化炭素を固定するしくみ

〇森林は緑のダム
クリックして詳しく見る 雨は樹木の枝葉に当たってから落下するので地表面をある程度保護できます。
その地表面(深さ30cm程度)は、落ち葉や落ち枝などが腐って積み重なったり、ミミズなどの生物が土を掘ったりしてスポンジ状の土壌になっています。このスポンジ状の土壌が,雨水を蓄えると同時にきれいでおいしい水を作り出してくれます。

土壌が貯えた地下水はゆっくりと河川にしみだしていくので、渇水を防ぐことができ、地表を流れる雨水が少ないから、一気に河川の水が増えず、洪水や土砂崩れを予防することが出来ます。
森林はこのようなダムとしての素晴らしい機能を持っています。

〇森林土壌が二酸化炭素を固定するしくみ
クリックして詳しく見る 地面に落ちて貯まった落ち葉や枝が微生物により分解され、炭素をたくさん含んだ有機物となり土壌に貯まっていきます。

また、アーバスキュラー菌根菌、外生菌根菌は土壌中の有機態リン酸を植物に供給し、植物からは炭素化合物や糖をもらって生き、余った炭素を土壌に貯留します。
その効果は土壌の炭素貯留量を20~30%高め、温暖化防止にとても役立ちます。

そして、森林土壌中には樹木が固定している炭素の2.5倍もの量が貯留されています。

森林伐採などにより土壌中の炭素は大気中へ放出されてしまいます。
ですから、植林などを行ってサスティナブルな森林を育成することが温暖化防止に役立ちます。

〇樹木が二酸化炭素を固定するしくみ
クリックして詳しく見る 樹木(植物)は窒素固定菌などの働きで大気中から吸収した窒素、二酸化炭素と根から吸い上げた水から、太陽エネルギーと葉緑素の働きによる光合成で糖をつくり酸素を放出します。

生成された糖はさまざま化学変化により、樹木を構成するセルロース、グルコースなどに変化し、細胞壁となって樹木の中に貯めこまれていきます。
樹木はこうやって二酸化炭素を吸収して成長していきます。

樹木による炭素の吸収量はどれくらいあるの?

クリックして詳しく見る 一本の樹木がどれくらいの二酸化炭素を吸収しているのでしょうか?
材齢50年の杉の人工林で試算してみます。

1ヘクタールあたりの本数は900本で、蓄えられている炭素の量は約170トン、二酸化炭素に換算すると、1本が1年に吸収する量は約14Kgになります。
1人の人間が呼吸で吐き出す二酸化炭素は年間320Kgなので杉23本の年間吸収量になります。
平均燃費10km/L、年間走行量10,000Kmのガソリン車が排出する二酸化炭素は年間2,300Kgなので杉160本です。
1世帯が排出する二酸化炭素は年間6500Kgなので杉460本分にあたります。

『エッ、そんなにたくさん!?』 が、率直な感想ですね。。。
これで、カーボンニュートラル(排出と吸収の差が±0)となります。

樹木の生長による炭素吸収量の変化は、成熟した時が最高

クリックして詳しく見る 樹木は動物と同じように呼吸し、酸素を取り込んで二酸化炭素をはき出しています。
昼間は光合成と呼吸の両方を行っていますが、光合成の方が活発です。夜間は呼吸のみ行っています。
光合成による吸収量と呼吸による排出量の差が炭素固定量となります。
木が若いうちはドンドン成長して、枝葉が増えるから炭素吸収量が増加し、木が太って大きくなるので炭素貯蔵量も増加します。
しかし、30~40程の年齢になり成長が衰えると、炭素固定量は減少しますが呼吸による排出は続くため、炭素貯蔵量も木が成熟した時が最高となり、それ以降の変化はほとんどありません。
クリックして詳しく見る このため、人工林では成熟期を終える頃に伐採して、木材として活用することがとても大事になります。

人工林は主に針葉樹(スギ、ヒノキ、カラマツ)ですから、人工林のサスティナブルな育成、活用が地球温暖化防止に果たす役割は大きいです。

手入れをすると  森はどう変わるのでしょうか?
放置林(左)と育成林(右)を比較してみました。
放置林には陽の光が射さず、光合成ができないので木が成長しません。 (丹波市青垣町大名草付近)
放置林の表層土壌は荒れ果てて下草も生えず、雨が降ると直ちに河川に流入し、洪水の原因となります。 (丹波市青垣町大名草付近)
放置林の木は細くて根も成長しないので倒れやすいです。風倒木は縦に裂けるので建築には使えません。 (左:宍粟市一宮町福知付近 ・右:鳥取県若桜町加地川源流)
放置林の木は樹高の割には根の張りが驚くほど小さいです。 (左:丹波市青垣町大名草付近 ・右:鳥取県八頭郡智頭町芦津付近)
倒木は下流では橋脚に引っ掛かり洪水の原因となる (左:丹波市青垣町大名草付近 ・右:兵庫県宍粟市波賀町原そうめん滝付近)
流出した土砂が渓流の淵を埋め尽くし、イワナやアマゴなどの産卵場所がなくなりドンドン生息数が減っています。
(左:高知県安芸郡北川村魚梁瀬付近 ・右:愛媛県久万高原町面河渓)

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